京都フラワーセンター「水生花園」
(株)空間創研 古屋 章
立花 正充
遠藤 冬樹
【整備のコンセプト】 【空間構成】
  • 京都フラワーセンターは、日本有数の「花蓮」のコレクションを誇っています。
  • 今回の設計では、花蓮のコレクションを展示するに当たって、従来の植え鉢を並べただけの陳列型展示から脱却し、展示空間そのものが一つの展示物として映る空間づくりを目指しました。
  • 周囲を山に囲まれた立地であることから、谷津田の景観を基本に地形づくりを行い、花蓮を配した小池を水田に見立てました。
  • 地形づくりに当たっては、棚田の骨格を形成する石積みの他は、可能な限り構造物を排除し、柔らかな地形づくりとしました。また、花蓮の展示・観賞という機能から、横から見る、見下ろす等、蓮の花を愛でる視線に配慮した断面構成としました。
  • 花蓮を配する池は、より多くの品種の花蓮を間近で観賞できるように、畦により小分けされた形態としました。ただし、水の動きを阻害しないよう、畦部には蛇篭を使用するとともに、可動式の渡りを設け、植え鉢の移動も容易にできるよう配慮しています。
【詳細について】 【竣工後の状況】
  • 池の護岸は、柔らかな草護岸とするため、蛇篭をべ一スに植生土嚢により構成しています。
  • 池底は、毎年春先に行われる植え替え等の作業性を考慮し、コンクリート仕上げとしています。
  • 花蓮の生育状態に合わせた水温管理が可能なように、棚一枚毎に堰板を設け、水深を3段階に調節できるようにしています。
  • 石積みは、丹波石雑石を用い、野趣を持たせた粗い積み方とし、接水部以外は空石積みの上、目地部分への植栽も行っています。
  • 竣工後数年が経過し、全体に落ちついた景となってきており、当初意図した、より自然な風景の中での展示という狙いは実現されつつあると考えています。
発注:京都府農林水産部農産流通課
設計期間:平成8年4月〜平成8年8月
所在地:京都府相楽郡精華町大字北稲八間
規模:約4,500u
※このページは、「造園作品選集2002(社団法人日本造園学会)」に掲載された記事を基に、加筆修正したものです。
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